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文・五本木基邦※前回の【『サライ』編集者の新型コロナウイルス後遺症回復記】1は関連記事から「体がだるい」「何もしたくない」といった倦怠感や、「疲れやすい」「においがわからない」といった症状は一進一退のようでいて、1週間を振り返ってみれば改善している。時間はかかっても、「3歩進んで2歩下がる」を続けていれば、そのうちなんとかなるだろう、と思っていた。人生において根拠のない予測はだいたい外れるものだが……。後遺症の経過はどうだろうか。
復帰第4週(発症から6週目)台風とともに、強烈な疲労感が襲来
ゆっくりと回復に向かっている感覚はあるものの、回復のペースは落ちているように思うのは前週同様。ただ「状況に慣れた」のだろう。どこか、まあこんなもんだろうと思っている自分がいる。闘病中に約2.5kg減った体重は2kgほど戻った。が、しかし、体脂肪率は20%から23%へと上昇。減少分は筋肉、増加分は脂肪として計算すると数値がぴったり合うのが恐ろしい。やはり体は動かしていないとダメだなと痛感した。倦怠感は消えないが、体の疲れやすさはかなり軽減したので、先週からリハビリ的に週1~2回をメドに自転車通勤を再開している。と、ここまでは順調、想定の範囲だった。ところが。台風が関東地方に接近した日のこと。強まる雨の中、取材に出かけた。日時変更不可のインタビュー、2時間ほどがっつり聞くと、得も言われぬ疲労感にとらわれて、終了後はそうそうに自宅へと直帰。夕方5時前から倒れ込むように眠った。夕食のとき以外、泥のように眠っていた。翌日も起き上がれず、ほぼ一日を横になって過ごす。ダルい。一気に倦怠感がぶり返していた。そのまた次の日もごろごろして何もせず(できず)……。週末なのが幸いだった。ペースが鈍っていたとはいえ、じわじわと回復傾向が続いていたのに、今さら強烈な疲労感の襲来である。新型コロナの症状と同様、後遺症も一筋縄ではいかないようだ。